こんにちは。kobaです。
皆さんは人前でお話する機会は多いですか?
一口に「お話」と言っても、家族の雑談から「ココ一番!」のプレゼンまで様々なものがありますね。
よく聞く話ですが、人間が人の話を聞いていられるのは15分くらいだそうです。
でもこの「15分」というのはかなり『盛って』15分であって、興味のない話なら3分でも眠くなり、10分くらいになると意識不明になっちゃいますよね。
そして、話の「つかみ」で第一印象も決まります。
開始5秒くらいで聴衆の心をグッと掴む方がいます。そう…開始からほんの数分がやはり大切ですよね。では最初に聞き手をグッとつかむにはどうすればいいのでしょう…!
そこでkobaがお勧めするのは…
落語です!
落語の「枕(マクラ)」です!
落語の「枕(マクラ)」とはall aboutによれば
落語には、本編に入る前におこなう「まくら(枕)」というものがあります。落語を聞きやすくするための重要な手法です。今回は、落語の「まくら」を紹介します。
落語はまくらと本編、そしてオチで構成されています。この3つを、それぞれ独立させることなく、一連の流れで話します。この流れで一席の落語ができあがるというワケです。まず、噺家が高座に登場し、観客に対する感謝の意や自己紹介、もしくは時節や時事に軽く触れます。ここで、観客をある程度ほぐしながら、そのときの会場の様子を確かめます。そして、演じる落語の演目にあった話をし始めます。これが、落語の中でまくらと呼ばれる部分です。そのまくらには大きく2つの種類があります。このまくらでは、演じる落語の演目に関連した話をします。例えば、子供が登場する演目だったら、子供に関連する小噺をしたり、現代の子供のことを笑いとともにおしゃべりします。子供が主役の落語を演じるのに酔っ払いや泥棒の小噺や話題を話したりしません。
All About “趣味” 落語の枕とは?役割や演目、始まり方を予想する楽しみ方の解説より
とあります。
つまり季節のことや来客に対して感謝を述べつつ時事ネタを挟んで、本編の導入をしていくというわけです。
「好きな落語家さんは?」と聞かれるともう返答に困るのですが、あえて言うなら
三遊亭円楽(五代目)さん
柳家 さん喬さん
このお二人でしょうか。
とにかくこのお二人の「枕(マクラ)」は絶妙だと感じます。
なんというか、ホントに時事ネタの使い方と本編への結び方が絶品です。
笑いながらスーッと本編に入っていけます。
会話の糸口に『天気の話』をするのは定番かと思いますが、それだけだと何か本題に入りにくかったりするので、この「枕(マクラ)」のように時事ネタを入れるといいように思います。
僕も法話の最初にこの「枕(マクラ)」技法を取り入れることが多々あります。
ちなみに落語というのはお坊さんのお説教にルーツがあるそうです。
醒睡笑(せいすいしょう)という書物を浄土宗のお坊さんが書かれ、それが落語の起源となったそうです。昔からお坊さんは托鉢や勧進(寄進を募る為の行脚)で全国を廻るので色々な『話のストック』を抱えていたのでしょう。
ちなみに現代のお坊さんである我々も普段色んなご家庭にお伺いするのですが、そこで色々な世間話をします。時には込み入った家庭の話や、「どーでもいい」話まで。
それらも実に様々な「話のストック」となり、法話の導入「枕」に使います。
やはり作り話よりも現実の話題のほうがスッと入っていきやすいです。
他人の話に限らず自分の日々の生活にも様々な「枕」「話のストック」はあります。
飲食店などで聞こえてきたお隣さんの話。
コンビニの店員さんとのやり取り。
スーパーのレジ袋の有料化。
子供との会話。
掃除中にコケた話。
「どーでもいい話」ほど、うまくストックしておくと使えたりします。
会話の掴み、最初の3分くらいでグッとつかむ。
落語の『枕』。
これ、かなり有効です。
YouTubeでもたくさんの落語家さんのお話が聞けますので、一度試してみてはいかがでしょうか!
koba
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